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実践ブラッシュアップ講座「和の作法上級」を実施しました(前編)

2019.11.24

10月19日に東京都港区の増上寺会館「桂の間」で、実践ブラッシュアップ講座「和の作法 上級」が開講されました。2日間にわたる講座の1日目です。
講師は、当協会理事で小笠原流礼法宗家本部常任理事でもいらっしゃる鈴木万亀子先生です。

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受講生は、足袋の代わりに白いソックスを履き、扇子を持参し、鈴木先生を迎えて「よろしくお願いいたします」の互礼から講座が始まりました。

●礼法とは何か
礼法とは、古臭いのもでも堅苦しいものでもなく、相手を思いやる心を大切にする“慎みの美学”であるというお話に続き、礼法を熟知した方は、むしろ自由に振舞えるとのお話に「一体どういうことなのか?」と大いに興味を持ちました。
水が方円の器に従うように、TPOに合わせて形を変えるのが礼法であり、もし礼法を心得ない相手に対しては、その方に恥をかかせぬように振舞うことが「礼法の神髄」だと知り、感銘を受けました。
日本人が大切にしている“礼の心の深さ”を教えていただけたように思いました。

●心得らるべき事
万物は「陰」と「陽」の特徴があり、具体的にご説明をいただきました。その違いを感覚的に知るために、受講生は立ち上がり上座と下座に分かれて一列に並びました。続いて向かい合って「こんにちは」と挨拶し、この時、下座の人から声をかけてお辞儀をし、上座の人が頭を上げてから下座の人は頭を上げる練習もしました。簡単な仕草なのに、身についていないとギクシャクしていましたが、何度か繰り返しているうちにだんだん自然にできるようになってきました。

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●和室の心得と基本動作
まずご指導いただいたのは、正座の仕方です。丹田に力を入れ、背筋を伸ばし、肩の力を抜くと美しく見えるだけでなく、気持ちも落ち着きます。
足のしびれない座り方(跪座)や足がしびれた時の対応法まで教えていただきました。
座礼に関しては基本の所作、その時の呼吸の仕方などを丁寧にご指導いただき、浅いお辞儀と深いお辞儀をそれぞれ繰り返し練習しました。その後、相手を見下ろさない立ち上がり方、和室での歩き方の指導がありました。

●扇子の扱い方
扇子には、「心」として扱う物と「涼」を得るために使う物の2種類があると知りました。心として使う扇子は原則として開いて使うことはなく、涼をとる物もすべて開き切らないようにし、そして静かに扇ぎ、他人にまで風がいかないようにする。その言葉に従って、扇いでみました。但し、目上の方の前ではどんなに暑くても我慢するようにとの事でした。

●物の受け渡し
物を渡す所作を学びます。2人向かい合って品物を持ち、手を置く位置、手の動かし方を習い、それを何度も繰り返しました。相手を気づかって物をお渡しする所作を理解しました。

3時間の講習は、中身も濃く有意義な時間でした。様々な和室での立ち居振る舞いの所作を教えていただきました。また、実際にやってみると頭ではわかっていても所作はそう簡単には身につかない事を実感し、繰り返しお稽古をすることの大切さを痛感しました。美しい所作が身に付けられる事で、女性としての品格が高まるように思いました。

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