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(1) お辞儀のポイント
 サービスの基本であり、礼儀の第一歩は「挨拶(あいさつ)」です。人の第一印象は挨拶の仕方で決まってしまうといっても過言ではありません。美しく、心のこもった挨拶の方法を身につけましょう。
 日本人は、挨拶をする時についペコペコと頭を下げてしまうことが多いようですが、外国人から見ると、これは大変奇妙に映るものです。必要に応じてお辞儀(おじぎ)をすることは大切ですが、意味もなくやたらに頭を下げることは、かえって落ち着きのない印象を与えます。美しく、丁寧な挨拶とお辞儀こそが、外国のお客様にも好感をもって受けとめられる接遇の基本です。
 具体的な挨拶と礼の仕方を次に簡単に述べておきますので、再度確認してみましょう。

(2) 心がけと注意点
 お辞儀は、相手への敬意、感謝などの気持ちを伝える動作です。感じの良いお辞儀ができるように次の点を心がけましょう。
・正しい姿勢で立つ
・笑顔で相手の目を見る(アイコンタクト)
・状況に応じた丁寧なお辞儀をする
・上体を倒したところでひと呼吸止める
・上体をゆっくり起こし、もう一度相手の目を見る

(3) お辞儀の種類
 一般にお辞儀は、状況に応じて3種類(最敬礼・敬礼・軽い礼)を使い分けます。いずれのお辞儀も、背中が丸くならないように背すじを伸ばしたまま上体だけを倒します。頭だけを下げたお辞儀にならないように注意しましょう。
・決して自分の足元は見ない
・首だけを下げないで、上体を腰から曲げるようにする
・目礼(軽く目を伏せる挨拶)は、廊下で話し中のお客様の脇を通る時や、邪魔になりたくない時に使う

■最敬礼(もっとも丁寧な礼、お詫びや深い感謝の場合)
・上体を45度傾け、両手は自然に体にそって膝頭の上のところまで下げる。
・頭を下げた時の視線は自分の足先を目安に、静かにひと呼吸おいて静かに頭を上げる。
■敬礼(丁寧な礼)
・上体を30度位傾け、首は上体と共に自然に下げる。(首だけはよくない)
・足先は平行にそろえ両手は自然に前に滑らせ、あまり早く頭を上げない。
・お客様や上司に対して、また初めての人や、訪問先での挨拶に用いる。
■軽い礼(黙礼、会釈)
・上体をわずかにまげる。(15度位が目安)
・言葉は交さないことが多いが、笑顔は忘れない。
・廊下や道ですれ違う時などに用いる。

(4) 正式礼の仕方
 送迎の時などに行なう正式礼は、約30度から45度前傾して行なうのが正しいとされています。その際、足の踵(かかと)をぴったりつけ、礼儀正しく丁重に行ないます。
 特にお迎えの時は、それで第一印象が決まってしまいますので、十分気をつけましょう。「いらっしゃいませ」「お待ち申し上げておりました」などの言葉も添えて、歓迎する気持ちを表現しましょう。
 お見送りの時も同様に、「ありがとうございました」「またのお越しをお待ち申し上げております」とはっきり礼儀正しく挨拶をし、次のご利用につながるよう心がけることが大切です。

(5) 握手の仕方
 握手の習慣のない日本では外国のお客様から握手を求められ、戸惑うこともあるかもしれません。しかし、外国人にとって握手は挨拶の1種であるので、求められた場合には恥ずかしがらずに、スムーズに応じましょう。また、状況によっては自分から握手を求めることも、親しみを表現する手段となります。ただし、握手を下位の者から求めたり、男性が女性に手を差し出すことは失礼にあたりますので、最初慣れるまでは求められた場合にだけ応じる方が無難です。
 アメリカ人の場合、一般的には「Nice to meet you」と言って握手します。この時に、相手の目をきちんと見ることが大切です。日本人は、どうしても相手の目をじっと見ることに抵抗があるようですが、欧米諸国などでは、目をそらすことのほうが、不誠実な悪い印象になります。
 また、相手が男性の場合は、力強く手を握るほうが好まれますが、女性の場合は軽く握るのがエチケットです。強い握手は、恋人同士やごく親しい友人間の愛情表現の意味合いが強くなってしまうので注意が必要です。
 イギリス人は、アメリカ人に比べ、丁寧な挨拶をすることが多いようです。「How do you do?」と言いながら自己紹介をするのが一般的。握手はしますが、必要以上に接近して肩を抱いたりするのは好まれません。あくまで、紳士的、淑女的に振る舞いましょう。

■握手のポイント
・相手の目をしっかりと見ること
・お辞儀をしながらしないこと
・固くならずに微笑みながら行なうこと
・相手に近づき過ぎないこと
・女性の場合は相手から手を差し出された場合のみする


 イスラム教徒の国では、握手は必ず右手で行なわなければなりません。左手は不浄の手であるためです。また、女性は握手しないのが普通です。仮に相手の女性が求めてきた場合は、軽く触れる程度にしましょう。例えばマレーシアでは、通常強い握手はせず、差し出された手を軽く握る程度にします。歓迎の気持ちを表現したい時には、握手の後に自分の手を胸に持っていきます。
 その他、中国や香港、台湾でも握手をしながら挨拶をします。韓国の場合、あまり握手はせず、お辞儀をするほうが多いようです。ただし、ビジネスなどの場面で人から求められて握手する時は、左手を軽く右手に添えるようにします。

   
     
     
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