席次には、大きく分けて2種類あります。一つには「公式席次」といって、その国が官職についている人に与える席次です。カナダやマレーシアなどは公式席次を公表していますが、アメリカなどは、建前として席次は行事ごとに決めるべきだとして公表していません。
もう一つは「儀礼席次」といい、官職以外の社会人に対して礼儀として与える席次です。
公式席次は、一般的に元首(国王、大統領など)が第一の席を占め、王族、立法・行政・司法の三権の長、外交団などがその後に続きます。日本では現在は、簡単な暫定席次のみがありますが、それによると、
1.皇族
2.総理大臣
3.衆院議長
4.参院議長
5.最高裁長官
6.外交団
7.閣僚
の順になっています。
儀礼席次の対象は、政党の党首、実業家、文化人、経済団体の代表などがありますが、この場合は、経歴、地位、年齢などを考慮して席次を決定します。
海外の来賓を迎えての集まりでは、婦人同伴のことも多く、席次を決めるのはなかなか難しい作業になりますが、次の基本原則に従えば比較的スムーズに運ぶことでしょう。
・夫人は原則として夫の席次に準ずる。
・地位の同じ場合には、年長者を優先する。
・階級が同じ場合には、外国人、在外邦人を優先する。
・婦人の間では、既婚夫人、未亡人、離婚夫人、未婚者の順とする。
テーブルプランの細かい立て方は、次のような手順で行います。
・先ず上位席の割り振りを決定する。洋室では暖炉側が上位、和室では床の間側が上位になる。反対に出入り口側は末席。
・上席が決まったら、そこをホステス(主夫人)の席とし、その正面側をホスト(主人)席とする。スタッグパーティー(男性のみのパーティー)の場合は、主夫人の席に主賓を置く。
・長テーブル(フランス式)では、主賓は主夫人の右、主賓夫人は主人の右、第2位男子は主夫人の左、第2位婦人は主人の左に配置する。以下は序列順に男女を交互に割り振る。
・主人・主夫人以外は夫婦を隣り合わせにしたり、向い合わせにはしない。
・男性同士、女性同士は隣り合わせにしない。女性が最も末席にいかないように配慮する。
以上が原則ですが、国際的なパーティーでは言語の問題なども関係してきますので、多少工夫してプランを立てることが必要でしょう。
テーブルプランは、大きなパーティーでは宴会案内札の形にしてあらかじめ招待客に配布されます。小規模なパーティーの場合には、会場の入口に座席を示しているケースも多いようです。
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