テレコメディア社でマナー・プロトコール検定団体受験を実施
株式会社テレコメディアでは、2013年よりマナー・プロトコール検定の団体受験をスタートしました。初回である今年は会長、社長はじめ役職員14名が検定2級に挑戦されました。人事総務部長の瀧野瀬浩晃様と合格者を代表してダイレクトレスポンス営業本部東京センター長の髙野由紀様にマナー・プロトコール検定導入のねらいなどをうかがってきました。
まず、テレコメディア社の概要とコールセンターの特徴について教えてください。
(瀧野瀬) 弊社は1981年の創業以来、テレマーケティング、電話秘書サービスなどのビジネスサポート事業を展開し、ヒューマンサービスを主軸に、通信・メディアを融合し「ヒューマンコミュニケーション」を創造する企業活動を続けて参りました。
弊社はこれからも、「ヒューマンコミュニケーション」を軸にしながら、新しい通信手段やメディアにアンテナを張り、それらを活用することによってお客様の期待を上回るサービスを提供し続けていきたいと考えております。
そのような中で弊社が常日頃から大切にしていることは、関わる全ての人にホスピタリティ溢れる高品質のサービスを提供することです。マナー・プロトコール検定の実施も応対品質の向上に向けた社内プロジェクトの一環として取組みました。
マナー・プロトコール検定を導入し、スタッフの反応はいかがでしたか?
(瀧野瀬) 上述した応対品質向上プロジェクトを3年前から実施しており、その3周年記念としてマナー・プロトコール検定合格プロジェクトを推進しました。世界に通用する美しい振る舞いのできる高品位な人材を育てたいという思いがあり、受験は従業員の希望ではなく会社から指名するかたちを取りました。
指名された従業員の中には「なぜ私が?!」「困ったな」という雰囲気のものもいましたが、内面は皆、秘めた向上心、プロ意識を持っている従業員ばかりですので、前向きに取り組んでくれました。会長、社長自身も従業員と一緒に検定対策講座に出席し、受験勉強をして試験に臨みました。
マナー・プロトコール検定団体受験を導入した経緯と目的について教えてください。
(瀧野瀬) マナー・プロトコール検定を導入したのは、弊社取締役の荷見三七子が日本マナー・プロトコール協会の理事であることから、弊社の会長、社長にマナー教育の必要性とマナー・プロトコール検定の取得を勧めたことが発端です。
マナー・プロトコール検定の指針には、弊社がこれまで実施してきた従業員教育には含まれない特徴を多く有し、これを弊社の教育プログラムに加えることにより更なるホスピタリティの醸成が実現できると考え、導入を決定しました。
試験終了後は、毎月1回行っている全社朝礼の場で合格式を行い、合格者には社長から認定証を1名ずつ手渡しました。また、マナー・プロトコール検定合格者の名前は、栄誉を称えプレートに刻印してエントランスの壁に掲示しています。ここに合格者の名前が刻まれ続けていくことを楽しみにしております。
では、続いて髙野様にうかがいます。まず、マナー・プロトコール検定の学習、受験を終えての感想を教えてください。
(髙野) テキストをいただいて開いてみる前は、それなりに人生経験、一般常識もあるし、それほど勉強しなくても大丈夫かと思っていました。しかし、テキストを一読してみると、意外と知らなかったことも多くて「これはいけない」と、毎朝1時間と通勤の時間を勉強に充てて真剣に取り組みました。
合格の自信はありましたか?
(髙野) 勉強の甲斐あって対策講座、模擬試験の問題はほぼ間違えなくなったので、試験当日もリラックスして臨んだのですが、いざ本番の問題を見ると、頭に入っていなかったことが多く出題されていたので、合格できるか不安になりました。合格できてほっとするとともに、まだまだ勉強が足りないなと感じています。
学習を通じて、ためになったこと、興味深かったことを教えてください。
(髙野) 言葉づかいは業務上必須のことですし、マナーについては知っていることも多かったのですが、プロトコールや異文化コミュニケーションの部分は初めてのことばかりで新鮮でした。外国の習慣や宗教などの知識は、弊社のオペレーターにも通訳を主に担当している外国人がいますので、彼女たちのバックグラウンドを知ることは、誤解のないコミュニケーションにも役に立つと思います。
外国のことを学ぶと、日本のしきたりについても今までとは違った視点で見えるようになり、改めて次の世代にも大切に伝えていかなければならないと感じました。
学習して、初めて知ったことはありましたか?その例を挙げてください
(髙野) 国旗の扱いですね。国旗の扱い方に様々なルールがあることは全く知りませんでした。学習を通じて国旗というものの重さ、意義を再認識しました。同時に、なぜ日本では学校教育の中で国旗についてほとんど学ぶ機会がないのだろうと疑問に感じました。7年後に行われる東京オリンピックは、国旗やプロトコールについての教育の転換点になるかもしれませんね。
コールセンターでのお仕事にどのように生かしていきたいですか?
(髙野)品質の向上に向け、言葉づかいの研修などは十二分にしていますが、電話は相手が見えない分、視覚要素で印象を取り繕うことができず、長く仕事をしていても言葉だけのやりとりは怖いと感じています。
私は、1日に100本以上のお電話を受けることがありますが、どの電話もお客様にとっては1本でしかありませんので、全てのお電話においてお客様が商品やクライアントのファンになってくれるような充実した会話ができるよう心がけています。自分の自信のなさはお客様に伝わるものなので、オペレーターは自分の知識やマナーに自信を持つことが必要です。
商品についての知識とともに、マナー・プロトコール検定の学習を通じて蓄積したマナーの知識はお客様との話に厚みを与えてくれると思っています。検定2級で満足してはいけないので、さらに学習をして準1級に挑戦したいと思います。
◆インタビューを終えて
コールセンターのオペレーターはお客様にお目にかかることはないため、Tシャツ、ジーンズといったラフな服装を認めているところも多くありますが、テレコメディア社では、オペレーターにオフィスと同じような服装での勤務を義務づけています。それは、ONとOFFの違いはお客様に伝わるものだから、たとえお客様から見えることがなくても休日と同じような服装で仕事をすべきではないという関田会長、橋本社長の経営に対する姿勢の表れだそうです。
そうした「見えないお客様」に対して、電話を通じて満足を超えるものを感じていただけるようオペレーターの皆様はマニュアル対応ではなく、お客様の気持ちを聞き出し、話が弾むよういろいろ努力されていることがよく理解できました。マナー&プロトコールの学習がそのお役に立つことを願っています。
このようにマナー・プロトコール検定は、企業での人材教育に積極的に活用されています。ご関心のある方はお気軽に協会事務局へお問い合わせください。
検定実施レポート一覧