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ブリリアントクラブイベント「美文字講座」を実施しました

2018.07.31

7月29日にブリリアントクラブイベント「素敵なお手紙を書こう!“美文字”講座」を開講いたしました。講師は日本ペン習字研究会常任理事の平田秋蹊先生です。

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あいにく前日に台風12号が関東へ接近し、交通の事情でお越しになれない方もいらっしゃいましたが、受講者の皆様は平田先生のお話を熱心に聞いて美文字の習得に集中していらっしゃいました。

さて、講座では、まず平田先生から文字についての説明がありました。韓国語、中国語、日本語の3つの言語では、全て漢字を使用します(韓国では現在はハングル文字になっています)が、それぞれ違う部分もあります。

まず韓国語ですが、韓国でもかつては知識層を中心に漢字が使われていましたが、後にハングル文字に換えられました。これは当時の政府が識字率を上げるためにハングルに変更したと言う経緯があったそうです。

続いては中国です。現在、中国で使われている漢字は「簡体字」といって、もともとある漢字の画数を減らして分かりやすいように新しく作られたものです。そうした経緯を考えると、古来の漢字を現代に伝えているのは日本だけと言っても良いでしょう。

平安時代に中国から伝わってきた漢字は、日本でも広まりましたが、当時、漢字を使うのは男性の貴族だけでした。そこで、漢字を使う機会が与えられなかった宮中の女性がひらがなを作ったのだそうです。

ひらがなは、漢字をあてたものなので、柔らかく、女性的で「打ち込み」がないのがその特徴です。もう一つ日本語に欠かせないカタカナは、漢字の一部を取ったもので、こちらには打ち込みが残っています。基になった漢字と一緒に比べてみれば違いがお分かりいただけると思います。
ひらがな   カタカナ

文字の歴史的な経緯についての講義に続いて、いよいよ「美文字講座」が始まります。
平田先生が、美しい文字の特徴として考えている要素は、「明るく」「元気」そして「安定感」の3つで、この要素を満たす字を書くための4つのポイントが「横線」「打ち込み」「美しい形のベース」「法則」です。それぞれのポイントについての講義が進みます。

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ポイントについての説明を一つひとつ挙げることは省略しますが、美しい字に共通する「形」があることがよく分かりました。古来書かれてきた文字には、例えば「口」という字であれば、上が長く下すぼまりになるといった決まった美しい形のベースと言うものがあり、それは理屈抜きにして覚えていくしかないそうです。

こうした知識を頭に入れ、ポイントを意識してお手本を見ながら書くことで字はきれいに変わっていくものです。何も考えずにお手本をまねて書くのではなく、こうした理論的なことを頭に入れて漢字を書く。そして、いざ書き始めたら書くことに集中して書き続けるのが上達のコツだそうです。

平田先生から以上のお話を伺った後、残り1時間半は実践練習と個別指導の時間に充てられました。受講者全員に、先生がそれぞれの名前を楷書体、行書体、そしてひらがなの3つで書いてくださったお手本を配り、それを見ながらひたすら練習に励みました。

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こんなに集中して自分の名前を書き続けたのは小学校1年生以来ではないかと思います。小学校では自分の名前を美しく書くためのセオリーは教えてくれませんが、今回は平田先生のご説明と個別添削指導があったので直すべきポイントが明確になり、受講者の皆様はみるみるうちに上達し、最終的にブラッシュアップされた「美文字」に満足していらっしゃいました。

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今回の講座に参加できなかった方は、日本ペン習字研究会のウェブサイトにお手本動画講習会の情報が掲載されていますので活用されてはいかがでしょうか。

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